前衛の「駆け引き」に不可欠な“2大要素”
From ソフトテニス超指導法実践会
ソフトテニスの「戦術・戦略」の基本とはいったい何なのか…
後衛の配球の仕方?
前衛の駆け引き?
フォーメーション別の戦い方?
相手の弱点攻略法?
攻撃・守備のパターン法?
など、考えると色々とあり、細かく分ければたくさんの「戦術・戦略」があることはだいたい想像がつくと思います。
ですが、試合をやっていくうえで一番気になり、知りたいもの。そして、悩みが多いものといえば…
前衛の「駆け引き」ではないでしょうか。
あいまいな理論と無数のパターン
後衛がストロークで相手を崩したところを、前衛が飛び出し、ボレー、スマッシュで決める…
この雁行陣での前衛の「駆け引き」が硬式テニスにはないソフトテニスの面白さの一つであり、最大の魅力だと思います。
最近では、ダブルフォワードでの試合も増えてきましたが、それでも中学・高校ではやはり、雁行陣で戦う選手たちが圧倒的に多いのは言うまでもありません。
ですが、この「駆け引き」と言われるものは、指導にとって難しいと言われています。
なぜなら…
経験上で身に着けた「感覚」に頼ってきた部分があり、言葉で説明しにくいから
という理由と、
「パターン化」するには、数が多すぎて無理があるという理由があるのではないでしょうか?
「相手がこっちに打ってきそうだから、ポーチに出る」、「この場面なら、だいたいここに打ってくる」、という感覚になってしまうのは、場数を踏んできた選手ならわかります。そして、同じような試合の場数を踏んで、たくさんの経験をした選手同士であれば、「あっ、確かにそれわかる!」と感覚の共有もある程度可能です。
ですが、中学や高校から始めた経験も少ない選手全員が、たった2年半のなかで感覚を共有するのは、無理がありますよね。
また、それをパターン化しようとすれば、これも無理があります。なぜなら、選手が100人いれば、100人とも違うから、キリがありません。
では、どうすれば「駆け引き」と呼ばれるものは、きちんと理解できるようになるのか?
「予測」と「判断」
小峯監督に
「ソフトテニスの「戦術・戦略」の基本とは何か?」
「そもそも「駆け引き」とは何か?」
という質問をしたところ、
まずは“ある要素”を高めることが、一番必要だと言いました。
その要素とは、「予測」と「判断」の能力です。
この2つの能力を養うためには、いくつかの明確な要素があります。それは…
- ゲームの流れを考える
- ソフトテニスのルールを知り、特性を活かす
- ポジショニングとオープンコートを理解する
- 相手の特徴を知る(技術的な特徴を見抜く)
- 相手を知り、作戦を立てていく
この5つの要素を一つ一つ理解することで、「予測」と「判断」の能力を加速的に養うことができます。
この要素をきちんと理解したうえで、練習を行い、試合を積みかさねていけば、
なんとなくの感覚に頼ることもなく、また、パターンを一つ一つ覚える手間もなく、どんな相手でも、対応可能な汎用性の高い能力を手に入れることができるのです。
まず今回は、その中の一つである「ポジショニング」について、少しだけお伝えいたします。
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